院長ブログ

四つ葉のクローバー
宇都宮市竹林、よつばハートクリニック院長のブログ

人生は二度ある

0

    急性心不全や急性心筋梗塞など重大な疾患で入院して一命を取り留めて、今外来通院をして下さっている患者さんから、お蔭で第二の人生を楽しく歩めている旨お言葉を頂くことが時々ある。嬉しい限りであるが、しかし助けられなかった人も大勢いるし、助かっても重い後遺障害の残るケースや職を失うケースも多くあり、手放しで喜んでばかりもいられない。心疾患などで見た目は五体満足なのに巡り合わせで退職を余儀なくされることもあり、経済的にも困窮したりして明るい話ばかりではない。しかしどうか前向きに生きて頂きたいものである▼井上陽水のかなり昔の歌に ‘人生が二度あれば’ と言うのがあった。年老いた両親を見て、苦労ばかりして余り良いことが無かった人生でかわいそうだ(と息子が勝手に思っている)と言うことを歌った暗い調子の歌だ。基本的に人生取り返しのつかないことだらけである。‘もうちょっと勉強しておけばよかった’ などと言うのはよく聞く話だが、しかし今からでも遅くないと言うのも常に言えることであろう。自分の事で言えば英語と歴史(日本史・世界史)だ。私の世代で学校で習った英語は実用的では全くなかった。振り返ってみても英語を話せない人に英語を習っていた疑いが強い。病院勤務時代、外国人の患者が来たりしたら帰国子女の研修医なんかを呼び出して通訳してもらっていた。特にイギリス人とアメリカ人の英語は早くてよく判らない(泣)▼歴史も教科書で無理やり暗記させられた感がある。子供の勉強を見てやったりしてると、改めてこういうことだったのかと思うことがある。江戸時代に伊能忠敬(1745-1818, 享年74歳)という人がいた。年譜を見て、‘えっ?’と思った。歴史上最初のまともな日本地図を描いたこの人物は、50歳で隠居してから暦や天文学を習い、最初に測量を始めたのは56歳だというのだ。地図の完成は死後3年を経てからだとしても、当時の平均寿命を考えれば随分と年を取ってから思い切ったことをやり始めたものだ▼国語の問題文ではファーブルのことが出ていた。この『昆虫記』で有名なフランス人がその第1巻を執筆・刊行したのは、なんと55歳ごろのことだそうである。実は52歳でクリニックを開業したのは遅すぎたかなと思っていたのだが、なんだか少し自信が湧いてきた▼今日再診で来院された患者さんからお手紙を頂いた。ご自分の病気のことが長く綴られていて、要するにこのクリニックに掛かって前向きに生きられるようになって良かったということが書かれていた。そして最後に ‘永遠に生きるかのように夢を持ち、今日で終わるかのように精一杯生きること’ とあった。そこまで精一杯になりすぎてもなんだか怖いが、夢を持って前向きに生きることは良いことだと思った。


    関連する記事
    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031    
    << December 2019 >>

    selected entries

    archives

    profile

    search this site.

    others