院長ブログ

四つ葉のクローバー
宇都宮市竹林、よつばハートクリニック院長のブログ

ポリファーマシー

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    開業して10ヶ月、様々な方をご紹介頂く。第1の医院で13種類!、第2のクリニックで6種類の計19種類の処方(内服薬だけでである)を受けている患者さんがいた。これをみて驚いた第3のクリニックの先生から整理するように仰せつかった。第1の医院では血圧の薬が3種類出ていたのだが、うち2つはカリウム値を上昇させる作用があり、第2のクリニックではカリウムを下げるための薬が処方されていた。この薬の副作用は便秘とお腹の張りであるが、第1の医院では便秘薬と消化薬、お腹を動かして張りをとる薬が処方されていた。一方第2のクリニックでは不整脈と動悸が副作用としてある脳梗塞の薬が出ていたが、第1の医院では不整脈の薬と動悸を鎮める薬が処方されていた。お安い御用である▼藪医者の語源には諸説があるが、見通しが悪い・見通せないというのも有力である。患者さんに何か言われればそれについての見通しを示さなければならないのが我々の職業であるが、何か言われる度に薬を処方して対処しているうちにこんなことになってしまったのだろう。気持ちは判らないでもない。世の中医者と製薬会社ほど恐ろしいものはない。みなさん医者に何かを訴えるときは慎重に▼多く薬を処方する・処方を受けることをポリファーマシー(polypharmacy)という。患者さんの家に死蔵されたり廃棄されたりする薬が年間500億円分にも及ぶという試算もあり、6種類を超える薬剤の処方箋料は安くなるなどの対策も取られているが、根本的な解決にはなっていない。むしろ多くの分野に跨って縦断的に総合的に診療しようとする医者はこれでは損である。そもそもなぜ薬を飲むかというと\弧人集紊延長するから(長生きにつながるから)、∪験茲亮舛向上するから(つらいのが良くなる)のどちらかでなければならない。ただ血圧が高いから血圧の薬を出す、胃が悪いから胃の薬を出すというのが多すぎるし、有害事象に目を向けずに鎮痛剤や睡眠薬を長期に亘って処方するのもどうかと思う▼向精神薬なども含めて様々なポリファーマシー状態の患者さんに出会うが、ひとつひとつ丁寧に薬を剥がして行くとあらスッキリということも多い。冒頭の患者さんも6種類ぐらいの薬にして差し上げたら喜んでいた。ありきたりだが‘Simple is best.’である。


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